メランコリック症候群
「……くそ。いよいよ地球温暖化で人類は滅びるのか?」
まだ午前中なのに黒いアスファルトは陽炎でゆらゆらと輪郭がぼやけている。周りに誰も居ないことを良いことに、思ったことをそのまま口にした。
それにしても、暑い。
蝉が耳がイカレてしまう程煩く鳴いて、鬱陶しさを加速させている。視力が落ちてしまいそうに白い入道雲が、青い空に浮かんでいる。白すぎて、暗く見えるのは俺の気のせいか?
暑さのせいで思考が可笑しい方向に向き始めながらも、やっとの事で学校に到着した俺は、校門を抜けて校舎に入る。流石に俺のクラスの奴らは誰も来ていないようだ。
床に落とした上履きの音が、やけに大きく校舎に響いた。
渡り廊下を通って西館に入り、階段を上り最短コースでカウンセリング室目指して歩く。生徒とも教師ともすれ違う事なく部屋の前まで来た。
看板はcloseとなっていて、テディベアは赤から涼しげな青系統のギンガムチェックへと替えられていた。夏仕様なのか、手作り感溢れる小さな麦わら帽子も乗っかっている。
こんこんとノックをすると中からすぐに白石の声が返ってきた。中から鍵をかけていたらしく、慌てて走ってくる足音と、ロックの外れる金属音が聞こえてくる。
「おはよう!」
「おはようございます」
まだ午前中なのに黒いアスファルトは陽炎でゆらゆらと輪郭がぼやけている。周りに誰も居ないことを良いことに、思ったことをそのまま口にした。
それにしても、暑い。
蝉が耳がイカレてしまう程煩く鳴いて、鬱陶しさを加速させている。視力が落ちてしまいそうに白い入道雲が、青い空に浮かんでいる。白すぎて、暗く見えるのは俺の気のせいか?
暑さのせいで思考が可笑しい方向に向き始めながらも、やっとの事で学校に到着した俺は、校門を抜けて校舎に入る。流石に俺のクラスの奴らは誰も来ていないようだ。
床に落とした上履きの音が、やけに大きく校舎に響いた。
渡り廊下を通って西館に入り、階段を上り最短コースでカウンセリング室目指して歩く。生徒とも教師ともすれ違う事なく部屋の前まで来た。
看板はcloseとなっていて、テディベアは赤から涼しげな青系統のギンガムチェックへと替えられていた。夏仕様なのか、手作り感溢れる小さな麦わら帽子も乗っかっている。
こんこんとノックをすると中からすぐに白石の声が返ってきた。中から鍵をかけていたらしく、慌てて走ってくる足音と、ロックの外れる金属音が聞こえてくる。
「おはよう!」
「おはようございます」