メランコリック症候群
「じゃあ、若さの差ですかね」
「なにをーっ!私だってまだまだ若いわよ!高橋君は、私を一体何歳だと思ってるの!?」
そうからかってやると、店が目の前に迫ってきたというのに彼女は憤慨だと怒り始めた。まさかこのままの状態で店に入るわけにはいかず、これ以上機嫌を損ねないような返事を考える。
「……さぁ、25歳ぐらいですか?」
俺の兄さん、もとい正臣兄さんが今年で25歳だ。男女の差はあるだろうが、大体若さ的にも似通った感じだったのでそう答える。
「おー……一発正解。キミってば勘も良いわけ?」
感心したような彼女の表情に一安心する。……公衆の面前であんな大声を出されたら堪らない。彼女なら平気でやってのけそうなのだ。
ドアを引くと、カランカランという軽いベルの音と、バイトらしき大学生くらいの店員がいらっしゃいませと爽やかに出迎えた。
「こちらへどうぞ」
挨拶をした店員に、窓際のテーブルへ案内される。窓からは外のテラスが見えているが、この真夏の真っ昼間に熱気が立ちこめているような外で優雅にランチなんてしようとする人は流石に居ないらしく、5つ程の白い清潔感の溢れるテーブルはがらりと空いていた。
「なにをーっ!私だってまだまだ若いわよ!高橋君は、私を一体何歳だと思ってるの!?」
そうからかってやると、店が目の前に迫ってきたというのに彼女は憤慨だと怒り始めた。まさかこのままの状態で店に入るわけにはいかず、これ以上機嫌を損ねないような返事を考える。
「……さぁ、25歳ぐらいですか?」
俺の兄さん、もとい正臣兄さんが今年で25歳だ。男女の差はあるだろうが、大体若さ的にも似通った感じだったのでそう答える。
「おー……一発正解。キミってば勘も良いわけ?」
感心したような彼女の表情に一安心する。……公衆の面前であんな大声を出されたら堪らない。彼女なら平気でやってのけそうなのだ。
ドアを引くと、カランカランという軽いベルの音と、バイトらしき大学生くらいの店員がいらっしゃいませと爽やかに出迎えた。
「こちらへどうぞ」
挨拶をした店員に、窓際のテーブルへ案内される。窓からは外のテラスが見えているが、この真夏の真っ昼間に熱気が立ちこめているような外で優雅にランチなんてしようとする人は流石に居ないらしく、5つ程の白い清潔感の溢れるテーブルはがらりと空いていた。