メランコリック症候群
「本当に何でも知ってるんだなぁって。キミが趣味を教えたがらなかったの、何となく分かったよ。私もお花は好きで割と種類も知ってる方だと思ってたのに、キミに比べたら全然なんだもの。キミと同年代でそんな人は、やっぱりなかなかいないだろうから、キミはある意味特殊に見られるかもしれない。だから躊躇ったのかなぁ、なんて、そんな事考えてた」
俺が彼女に趣味を教えるのを躊躇ったのは、主に彼女の想像通りだ。というより、他に理由はない。
人付き合いにおいて、ある程度同じ事柄に興味を持ち、同じ視野で物事を考え、似たような物を好むというのは、割合大事な事のように思う。勿論、それが全てという訳ではないが、俺達の年代において共通した興味や趣味を持つ友人がいないというのは案外辛い事でもあるだろう。
音楽の好みも俺はクラシックで、最近の流行の曲など知りもしない。テレビドラマを習慣的に見ることも、ファッション雑誌を購読することもない。大体においてその様な話は噛み合わないし、無駄に口を開いてボロが出るのも嫌なので、俺はそういった話題では聞き役に徹している。
俺が彼女に趣味を教えるのを躊躇ったのは、主に彼女の想像通りだ。というより、他に理由はない。
人付き合いにおいて、ある程度同じ事柄に興味を持ち、同じ視野で物事を考え、似たような物を好むというのは、割合大事な事のように思う。勿論、それが全てという訳ではないが、俺達の年代において共通した興味や趣味を持つ友人がいないというのは案外辛い事でもあるだろう。
音楽の好みも俺はクラシックで、最近の流行の曲など知りもしない。テレビドラマを習慣的に見ることも、ファッション雑誌を購読することもない。大体においてその様な話は噛み合わないし、無駄に口を開いてボロが出るのも嫌なので、俺はそういった話題では聞き役に徹している。