花が運ぶ風
「…なっ……花!」



声…?




目を開けると


そこには京くんがいた。



「なんで…?」

「ん?」

「なんで京くんがここにいるの?」



私の記憶では今日、京くんは退院していったはず。


それなのに


今、目の前に京くんがいて、私の手を握ってくれてるの。




不思議に思うでしょ?



「あぁ…花は2日も眠ってたんだって。花の母さんから聞いたよ。」

「お母さんに会ったの?」

「うん。俺が今日ここに来たら話してくれた。」

「そっか…。
じゃあさ、私がなんの病気か…聞いた?」

「は?」

「え?」



え…私、なんか変なこと聞いた?



「俺が花の病気知らないって思ってた?」

「だって…話してないもん。」

「あのなぁっ…ここ病院だぞ?」

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