双子の王子様
同じ道
放課後、私は李砂と別れて下駄箱へ向かった。
すると、先にきていた遼也君がうずくまって、顔を腕に埋めていた。
寝てるよ…。
遼也君は静かな寝息をたてて眠っていた。
頭撫でたいなぁ…。
無性にそんな気分になり、私はゆっくりと遼也君に近づき、頭をそっと撫でた。
髪は思った以上にサラサラで、手が自然と滑っていく。
手が止まらなくなって、遼也君の横の髪を耳にかけた。
可愛い…♪
子犬を触ってる感覚になる。
その時、遼也君が顔を上げた。