青空〜aosora〜
その日の放課後。

俺はそくさくと帰る準備をしていた。

部活に入る気持ちもないし

のんびりしてて勧誘の上級生に捕まるのも

物凄い面倒臭い。

こういう時は、さっさと帰るに限る。

そう、思っていたら。

クラスメイトの一人が、話しかけてきた。

『後藤くん、あの。

 先輩が、呼んでるよ」

初めて話したクラスメイト。

苗字で呼ばれるのは慣れてなくて

反応がちょっと鈍る。

『俺を?』

さっぱり分からない。

先輩に、知りあいなんていないハズ。

教室の入り口を見ると

見知らぬ2年生が手招きをしている。

誰?
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