青空〜aosora〜
『なんですか?

 俺、さっさと帰りたいんすけど』

俺は面倒臭さも手伝って

ぶっきら棒な言い方をした。

わざと。

その先輩は、声を潜めて言ったんだ。

『死愚魔のユウ、だろ?

 ちょっと、話あるからついて来て』

まさか。

こんなトコで死愚魔の名前、

聞かされるとは思ってなかった。

変に、騒がれても困る。

死愚魔はもう、1年以上前に解散してる。

でも。

その名前を出されてこれからの高校生活

面倒臭い事になるのはイヤ。
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