青空〜aosora〜
当時、2年生だったユキさんは

ユキさんが1年だった時の3年、

俺と入れ違いで卒業した

タカダ先輩という人と一緒に入ってきた。

なんで?

あのヒトが、此処に?

そんな俺の疑問符を浮かべた顔を

誰も気づくことも無く。

ユキさんは、いとも普通に。

輪の中に入ってきた。

他にもコジマ先輩の彼女さんや

1コ上の先輩の彼女さんなんかも

その場にいたけれど

俺の目には一切入らない。

なんで――??

それだけしか頭の中にはなかった。

『あ、1年の後藤です』

なんて

名前を名乗るだけの自己紹介しか

テンパった俺には出来なかった。


彼氏の後輩

上下関係に厳しい部活の

それもOBの先輩の彼女

それが、ユキさんと俺との出会い。
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