青空〜aosora〜
祭りは時間の経過と共に

メインイベントへ向かって行った。

8時から、打ち上げ花火が上がるんだよ、

そう教えてくれたのはキョウコだった。

中尾はもう、どこに行ったのか

全然分からなくなっていた。

『ね、ユウ。』

気付くといつの間にか

下の名前で呼ばれてる俺。

キョウコが、友達は下の名前で呼ぶ

そう言い張るから仕方ない。

『なぁに?』

聞き返すと、キョウコは

凄い嬉しそうな顔をして。

『あっちに、あんまり人いなくて

 花火見るのにイイ場所あるんだ。

 行こ』

そう言うと、キョウコは。

俺の手を取り、歩き出した。

女の子と手を繋ぐなんて

アヤミと最期に繋いでから

1年半ぶり。

そんな気はなくても

ドキドキしてしまうのは

抑えられない。
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