青空〜aosora〜
キョウコに手をひかれ、俺達は

林を抜け、人気のない草むらみたいなトコに出た。

確かに、人は少ない。

『あっちに、花火上がるんだ』

キョウコが指さす方向。

木々の間から空が、見える。

確かに花火はよく見えそう。

そう、思った瞬間。



ドン。


という音と共に

空に大きな花が咲いた。


きれい。

次々と上がる花火。

俺、何やってるんだろ。

キョウコも、彼氏作って

2人で観に来ればいいのに、なんて

サイテーなコト考えてる。


俺も、彼女作って

それで来ればいいのに、なんて。

今一緒にいるのが悪い気がする。
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