青空〜aosora〜
『ユキ…さん?』

俺は、立ち竦むユキさんの前に立ち

声をかけた。

次の言葉なんか、全然考えてない。

『あ、後藤くん。

 どうしたの?』

無理矢理笑顔、作ってるのが分かる。

俺になんか、心開いてない証拠。

でも、目が。

目が真っ赤だから

泣いてたの、分かっちゃうよ。

『あ、いや。

 歩いてたら。

 ユキさん、見かけて。

 泣いてるみたいだったから

 どうしたのかな、と』

言葉がうまく出てこない。

顔がそっくりなだけじゃなくて

身長もアヤミと同じくらいなんだ

そんな事に気付いた。
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