青空〜aosora〜
『そうだけど、なんで?』

なんでその事知ってるんだ?

そのこと知ってるのは、部活のやつと。

ユキさん、くらい。

『あ、中尾に聞いてん。

 俺も向こうおった時バンドやってて

 こっちでもやろう思ってて。

 な、一緒にやらんか?』

なんで、中尾とそんな仲イイのか

それすらもわからないけど。

『俺、地元のバンドと部活と。

 あんまり時間ないんだけど』

俺は、聞きたい気持ちを抑えて

とりあえず、やんわりと。

ヤスの誘いを断ろうとした。

『いや~でもさ。

 もう、申し込んじゃったんだよね。

 文化祭のバンドライブイベント。

 俺と、お前の名前で』

そう言ってヤスが取りだしたのは

1枚の申込用紙。

そこには、ヤスと、俺と。

知らない同級生の名前、クラスが書かれていた。
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