青空〜aosora〜
まさか、ミキに。

そんな事言われると思ってなかった。

忘れたワケじゃない。

思い出と、今の気持ちが

入り交じって、言葉に出ない。

『ミキ、あのな』

なんとか説明しようとするが

同時に沸き起こる

「なんでこんな事話してるんだ?」

という気持ち。

ひとつひとつ言葉を選びながら

なんとか説明しようと

悪い頭をフル回転させてた、その時。

ミキの言葉が俺を刺したんだ。

『あの人。ユキさんは。

 アヤミじゃないんだよ?』

そんな事はミキに言われないでも

俺は十分に分かっている。

きっと、その時。

一番言われたくない言葉がそれだった。
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