青空〜aosora〜
約束の時間を過ぎてもユキさんが来ない。

連絡もない。

約束は、1時に駅前広場。

それは、間違いない。

一昨日ユキさんから来た

待ち合わせの約束をするメールを

俺はもう1回見直した。

ユキさんが約束に遅れることは珍しい。

いつも、10分くらい前には来て

ギリギリな俺を待っていたのに。

俺は、ケータイを握りしめ

もう1度、あたりを見回した。

やっぱり、いない。

とたんに俺は心配になり

ケータイの電話帳を開く。

ヤブキ、ヤマダ、…ユキさん

あった、ユキさん。

俺は急いで電話をかける。

何か、あったのか。

呼び出し音が鳴る。

ユキさんは出ない。

呼び出し音が鳴り続ける。



ユキさん――

お願い、出て。
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