青空〜aosora〜
ユキさんが電話に出たのは

俺が半分テンパりながら

3回目の電話をかけた時だった。

『もしもし』

なんだか、元気がない。

なんで?

『もしもし?ユキさん?

 今どこ?』

俺は、ユキさんが無事でほっとして

安堵の溜息をつきながら言った。

『家。

 ごめん、今日、会えない。

 じゃあ』

それだけ言うと、電話は一方的に切られた。

意味が分からない。

なんで?

なんで?

なんで?

その言葉だけが頭をよぎり

俺はリダイヤルボタンを押し、

ユキさんに電話をかける。

鳴り続ける呼び出し音。



もう3回電話をかけて繋がらなかった時

俺は諦めて家に帰った。
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