青空〜aosora〜
翌日――。

ユキさんからのメールを待っていて

一睡も出来なかった俺は

目の下に酷いクマを作って学校へ行った。

『よ、ユウおはよ。

 眠そうやな~。

 はは~ん、昨日ヤりすぎたやろ?』

朝イチからのヤスの下ネタに

突っ込む元気もない。

『うるさい。

 そんなんじゃない』

それだけ言うと俺は

ヤスとも目を合わさず

ただ窓の外を見るしかなかった。

俺は、もう一度だけ

ユキさんにメールを送った。

『今日、会えるかな?

 昼休み、中庭で待ってる』

今の俺に出来るのは

それくらいだった。

ユキさんから返事はなかったけど

俺は昼休みひとり中庭に向かった。
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