青空〜aosora〜
『なんで…

 なんであたしなの?』

なんで。

なんでユキさんなのか。

そんなの、理由なんて、ない。

『ユキさん、聞いて。

 好きになるのに、理由なんてないよ。

 ユキさんが、ユキさんだから

 俺は好きなんだ』

偽りのない、言葉。

本当に、そこに理由なんていらない。

でも、ユキさんは言ったんだ。

『あたしが、アヤミさんに似てるから?

 ミキちゃんに、写真。

 見せて貰ったよ?』

そこには。

凄く悲しそうな顔をして

俺の顔を見るユキさんがいた。

『あたしは、アヤミさんじゃないよ?』

その言葉が、とても悲しく響いた。
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