青空〜aosora〜
『何から話せばいいのかな。

 アヤミは俺が中学2年の時に

 大阪から引っ越してきたコで。

 で、秋に告白されて、付き合うようになって』

俺は、アヤミとのことを

順を追って説明していく。

『…で。

 初詣に行ったとき。

 交通事故で、俺の目の前で。

 アヤミは、死んだ』

ユキさんは黙って

俺の話を聞いていた。

そして、ユキさんの目から

涙が、こぼれた。

『あたしは、アヤミさんじゃない。

 それは、分かってる?』

ユキさんの言葉は

今にも崩れ落ちそうな程弱く

俺はもし今抱きしめたら

ユキさんが壊れるんじゃないかって

そんな事を思った。
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