青空〜aosora〜
その言葉にひとかけらも嘘はない。

ユキさんは。

その言葉を聞いたユキさんは

ようやく落ち着きを取り戻していた。

『ユウ』

ふいに呼ばれて俺は。

『あたし、ユウの事好きだよ?

 ユウは?』

突然、そんな事言われて。

俺は耳まで真っ赤になる。

照れながらだけど。

俺はハッキリ言ったよ。

ユキさんに届くように。

ユキさんの心に届くように。

『ユキさん、好きだよ』

そして、おれは。

真っ赤な目をしたユキさんを

強く、強く抱きしめた。
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