青空〜aosora〜
『バカ…』

赤くなりながら

ちょっとだけ上目遣いになって。

そう言うユキを見て、また思う。

このまま、時間が止まればいいのに。

『このまま時間が止まればいいのに』

ユキの声で俺の耳に入った言葉は

俺の頭の中の言葉と一緒で

『同じ事、考えてた』

俺はそう返すので精一杯だった。



クリスマスを目前に控えたその日俺達は

期末テストを終えた開放感と

お互いを思い合う気持ち

他にも色々な想いを抱きながら

初めて同じ朝を迎えた。
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