青空〜aosora〜
ドクン。

それはいつか感じた鼓動。

心臓の音で、アヤミが転校してきた時を思い出した。

ドクン。

あの時。

自己紹介をするアヤミをみて

俺の心臓は高鳴ったんだ。

ドクン。

そう、今と同じように。

吹雪のような桜が一瞬、目の前に蘇る。

アヤミが、俺の前で。

俺の答えを待っている。

なんも持ってない。

なんもできない。

ただ、お前を大切にするしかできない。

それでもいいか?


そう、答えたんだ。
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