青空〜aosora〜
ライブは大盛況のうちに終わった。

唄い終わった俺はステージの上で

少し照れながらユキを見ていた。

ヤスが後ろから声をかけてきた。

『片付け、やっとくわ

 行って来い』

俺はヤスにサンキュ、と言うと

ステージからそのまま客席に降りて行った。

小さなライブハウスとは言え、

バックステージを通るのは常識。

でも、そんな事気にしていられない。

1秒でも早く、ユキと話したかった。

他のバンドを見に来て、

俺達の事も見たんだろう。

いつの間にか最前列で見てた

知らない制服の女子高生が話し掛けてくる。

『あの…』

二人組の女子高生に煩わしさしか感じない。

『すいません、見てくれてアリガト』

俺はそれだけ言うと、

客席の端に一人で立っているユキに話し掛ける。

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