青空〜aosora〜
『うん、そうだよね』

気のせいか?

一瞬、ほんの一瞬。

ミキの顔が曇ったように感じる。

一回、軽く俯いたミキが顔をあげると、

そこにはいつものイタズラっぽい笑顔。

『ユウは、アヤミの彼氏だもんね。

 あたしにこんな事言われても、

 困っちゃうよね?

 なんかゴメンね〜』

やたら明るい、ミキの喋り方。

どっか引っ掛かるモノを感じながら、

『じゃ、俺帰るわ。

 アヤミ、待たせてるし』

言ってから思い出した、

去年の出来事。
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