青空〜aosora〜
ミキがコウタと付き合ってると聞いた、

その数日後。

アヤミと放課後、いつものように話していた。

くだらないこと。

それは、好きなバンドの新曲の話や、

学校の先生のグチなど、

本当にとりとめもないようなこと。

そんな会話の中、アヤミが言った。

『ね、ユウくん。

 今度、さ』

言いづらそうに話すアヤミ。

『なぁに?』

俺が聞き返すと、アヤミは恥ずかしそうに言った。

『ね、今度の日曜にさ。

 デート、したいんだけど』

そういうことか。

アヤミの性格からして、“デート”って単語を

口に出すことが恥ずかしかったんだと思う。

『いいね、どこ行こうか?
 
 行きたいトコとかある?』

俺がそう返すと、アヤミは言ったんだ。

『行きたいトコあるからさ、

 いつもの公園で、日曜1時に待ち合わせ、ね?』
< 33 / 264 >

この作品をシェア

pagetop