青空〜aosora〜
その日は、知ってるやつに会うことはなく、

ボウリングを終えた俺達は、ボウリング場を後にする。

あたりは、薄暗くなってきている。

時計を見ると、5時を少し過ぎたくらい。

そろそろアヤミ、帰らせないと。

そう思った俺は、

『ミキ、そろそろ。

 アヤミ、送るから。

 ここで、いいかな?』

二人の時間が欲しかった。

コウタとは話すこともないし、

俺の中でミキに話しかけるのは普通。

ミキはそんな俺の気持ちを悟ったのか。

『あ、そっか。

 じゃ、あたしたちご飯食べて行こう?

 ね、コウタ』

コウタを誘い、歩き出し、

振り向いたミキ。

その顔は、いつものいたずら笑顔。

ほっとして、胸を撫で下ろす。

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