青空〜aosora〜
『寒くなってきたし、

 そろそろ帰ろうか?』

俺がそう言うと、

アヤミは、黙って。

そして頷いた。

手を繋いで、歩くアヤミ。

寒い季節、繋いだ手だけがあったかい。

俺たちは、神社を出た。

神社の前は結構広い道になっていて

それが参道の名残であることは

後で知ることになる。

俺は、アヤミといたい、

一緒にいたい、と。

そう考えながらその道を渡ろうとした。
< 63 / 264 >

この作品をシェア

pagetop