青空〜aosora〜
気がつくと、俺は。

病院の待合室に座っていた。

正月の病院は、

人も少なく、不気味なくらい

静まり返っていた。


アヤミの両親が病院に来た。

俺は、立ち上がることが出来ず

椅子に座ったまま項垂れるように

頭だけ下げた。


『君は…』

アヤミの父親が、俺をみて

驚いた表情を見せる。

そりゃそうだ。

街で有名な不良グループの一員。

それが自分の娘の事故現場に一緒にいたんだから。
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