青空〜aosora〜
アヤミの父親は相変わらず目を合わせなかったが、

背中越しに言った。

『ユウくん。多分私は君をずっと許せない。

 死ぬまで君を怨むかも知れない。

 だから、私より先に死んではならない。

 生きなさい。アヤミの分も。』

その日俺は、涙と鼻水でぐちゃぐちやになりながら、

アヤミの家を後にした。



中学校3年の始業式の前日だった。
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