青空〜aosora〜
内申点というものが

限りなくゼロに近かった俺は、

公立高校に行く事は既に諦めており、

私立高校のパンフレットから行き先を探していた。

何の気無しにS高校のパンフレットを開いた俺は、

愕然とした。


パンフレットの中の写真で、

アヤミが微笑んでいた。

よく見ると、それはS高校の生徒で、

俺の1コ上の先輩にあたる

当時の1年生の写真だったのだけれど、

アヤミと瓜二つなその笑顔に

俺はどうしても会いたくなってしまった。


偏差値で20以上足りていなかったが関係なかった。

それから高校受験まで、死に物狂いで勉強した。

合格通知が届いたのは中学の卒業ライブに向けて

オリジナル曲の作詞をしてた時。

『あの空の向こう側』という

アヤミへの気持ちを唄った曲が出来た。


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