青空〜aosora〜
『あの空の向こう側』


俺がタイトルを読み上げ、

テルがドラムスティックでリズムを刻む。

そこにマサシがベースラインをいれていき

タカヒロがメロディをのせていく。



その日唯一俺達が演奏したバラードは、

俺からアヤミへのラブレターだった。


アヤミの両親に、

ミキに、

タニに、

アヤミに。


みんなに聞いてもらいたかった。

ライブ終了後、アヤミの父親が一言言ってくれた。

『いい、曲だった』

その時の涙を、俺は一生忘れないと誓った。
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