手のり天使
     
考えが全て嫌な終わりに
たどり着いて少し嫌になった。

今の私の頭は
“律が逝ってしまった”
ということを理解するだけで
限界なんだ。

当たり前に一緒にいたし
どこだって二人で行っていたから
思い出に浸る場所だって無い。

私は涙を堪えて顔を歪めながら
ただひたすら歩き続けた。
        
< 11 / 30 >

この作品をシェア

pagetop