たんぽぽ
 そして、話題は僕の一人暮らしについてにもなった。

「朝起きて、勉強してんの?いつも何時に起きてるの?」

「最近は全然起きれない▼なんか夜型になってしまった☆」

「はは(笑)ダメじゃん♪ちゃんと起きないと(^^;)」

「だって誰も起こしてくれないもん!」

「俺が起こしてやりたいけど無理だろうね(笑)でも最近はけっこー頑張って起きてるけどね♪」

「エッそうなんだ☆ギリギリまで寝てそうなイメージなのに(笑)」

「っていっても朝の八時までは寝てるよ♪そっから起きても十分間に合うもん(^^)」

「寮だっけ?いいなぁ☆わたし、八時なんかに起きたら100%遅刻する▼」

「違う違う、一人暮らししてるんだ♪」

 そういえば、僕はここ数年の春華のことをほとんど何も知らないし、春華もここ数年の僕のことはほとんど何も知らないんだ。

 僕は当たり前のことに改めて直面し、少しショックを受けた。

 僕と春華の間には空白の三年間がある。

 そして、僕も春華もあと数ヶ月で卒業だ。

 メールをしながら現実に向き合う自分が嫌だった。

 メールだとそんな感情も簡単に隠せたし、助かった。

 僕は家の近くのスーパーマーケットの名前をあげ、その近くに住んでいるとメールした。

「近すぎ!いいなぁ☆でも一人暮らしとか寂しくないの?」 

「もう慣れたよ♪ほんとの一人暮らしはまだ三ヶ月ぐらいだけど、一人でいるのは6年目だしね(^^)ただ、やっぱたまには寂しくなるよ(笑)」

「ぁ~そんな感じっぽい♪実は超甘えん坊でしょ?」

「そんなことないよ!たぶん…。笑」

「そんな感じだった気がする(笑)テレビとかあったら気がまぎれるんじゃない?」

「昔からは少しは成長しましたよ~だ(笑)テレビは勉強しなくなるし、わざと置いてないんだ☆」

「嘘付け!笑 ほんとテレビあったら勉強しない▼今さらながら危機を感じる(笑)」

「ほんとほんと♪絶対昔よりは成長したし☆ってか俺も危機は感じてるよ▼」

「後ちょうど一ヶ月しかないしね▼」
< 66 / 70 >

この作品をシェア

pagetop