澄んだ瞳に
私は、淳に抱き寄せられたまま、花火を見ていた。
私が、首を傾け、顔を淳の胸に当てた。
このままずっと、淳とこうしていたい……
淳と離れたくない……。
凄く、幸せだった……
が、その気持ちを吹き飛ばしたのは、淳だった。
「俺に、襲われてぇのか?」
キャッ!!
思わず、淳から離れた。
「鼻血出そうだった…」
「……へっ?」
突然何を言い出すのかと思い、変な声が出てしまった
「さっき、お前の浴衣姿を見た途端……。」
顔が真っ赤になった。
「それと、後ろから見た、お前のうなじ……。」
私は、咄嗟に、うなじを手で覆った。
「色っぽ過ぎ、今日のお前………。」
これ以上、赤くはならないだろうと、思うほど、顔が真っ赤っ赤になった。
「悠哉も、いいとこ突いてくんな……」
と、小さな声で言ったが、私は、聞き逃さなかった。
フフフッ………。
淳に睨まれてしまった。