澄んだ瞳に
パレードもクライマックスに差し掛かり、花火が打ち上げられた。
昨夜、淳と一緒に見た花火
そして、今、淳の視線と同じ高さから、見ている花火
今まで見てきた、どの花火よりも、綺麗で、目に焼き付いた。
淳が、少しゴソゴソしている気配……。
私の首筋に、冷やっとしたものが触れ、ドキッとした。
私は、首に手を持って行き
それが何かを確かめる
………ネックレス?
私は、淳にもたれ掛かっていた体を起こし、淳の方を振り向いた。
淳は、自分の首にかかったネックレスを、指で触りながら
「お揃……」と、少し照れたように言った。
私は、淳の指先にあるネックレスのヘッドを見た。
……一緒。
さっき買った、ストラップと同じデザイン。
目には、涙が溢れた。
淳が、私と同じことを考えてくれていた。
私の目線と同じ感覚で、それを選んでくれた。
ただ、ただ、嬉しくて…
「澪……?」と、淳が優しく声をかけてくる。
私は、頬を伝った涙を、手で拭って、「ありがとう」と、言った。
そして、
「私から淳に……。」と、言って、鞄から、ストラップを取りだし、淳に手渡した。
淳は、一瞬驚いたように、目を丸くしたが、嬉しそうに微笑んで
「同じだな………。」
と、言った。