澄んだ瞳に



忘れていた


もう一組の7つ離れた年の差カップルの、彼のことを


「お兄ちゃんが、感謝しろって、言ってたよ。」



『あ〜。澪は礼言ったんだろ?』



「言ったよ。でも淳にもって……。」



『なんで、俺が?』



「友達想いの俺に。だって……。」



『何言ってんだ。誰が御膳立てしてやったと思ってんだ? あいつ……。』



「……あっ、そうだったね。フフッ……。」



『あ〜……。』



「あっ、それだったら、私もだ……。」



『………ん?』



「私の友達が、智香だったから……。」



『……だな。悠哉に言ってやれよ。兄想いの妹に感謝しろって……。』



「うん。言ってやる!」



『あ〜。』



「……淳?」



『……ん?』



「ありがとっ。凄く嬉しかったよ……。」



『あ〜……。じゃ、切るぜ。』



「うん。おやすみ」



『あ〜……。』




そして、電話を切った。





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