澄んだ瞳に
奪いに来る彼 〜淳side〜
――12時50分
俺は、澪の家に着いた。
俺は車を、澪の家の前に止めた。
俺は、車から降りる前に、もう一度、タバコを吸った
緊張が解れたらと思って………。
だが、タバコを吸い終わっても、緊張が解れることはなかった。
俺らしくない………。
どんな大きな大役だって、仕事だって、緊張することなんか、一度もなかった。
フーーーッと、深呼吸した
よしっ!
行くかっ!!
俺は、ドアミラーで、ネクタイの歪みがないか、チェックをした。
――1時
そして、澪の家の玄関のドアの前に立ち、もう一度、大きく深呼吸をする。
そして、インターホンを押した。
ハイ!と、澪の声で応答があった。
俺は、澪のハイ!という一言を聞くと、少しだけ緊張が解れた。
すっげぇな……
澪の声は、俺の麻薬だ。
そして、澪と悠哉に出迎えられ、家の中に入った。
簡単な言葉だったが、悠哉に勇気づけられる。
悠哉も、この間、智香ちゃんの親御さんに、挨拶に行ったって、言ってたな………。
今度は、俺の番だぜ。