澄んだ瞳に
苦しいキスが終わった後もまだ、心臓がドキドキしている
さらに、嬉しくて、ウキウキ気分になるようなことを、淳が言った……
「澪……、お前に言うの、忘れてた…」
「何……まだあるの?」
「花嫁みてぇだな…今日の澪…」
「そ、そうかな……」
今朝、パパとママにも、言われた……
意識して、服を選んだわけでは、なかったんだけど…
「あ〜…すんげぇ綺麗だ……」
「……ありがと」
「でも……」
「……でも?」
「二度と、着るな……」
「……なんで?」
「見え過ぎ……胸の谷間……」
そう言った淳が、少し顔を赤らめている……
「……ぃやん…」
私は、手を胸元に持って行くと……
「今頃、おせぇよ……」
私の顔が一気に赤くなるのが、わかった…
「早く見てぇな……純白のウェディングドレス着た、澪の姿…」
淳が、ポツリと言った言葉だったが、結婚を意味しているのが、わかった…
「……私も早く、淳のお嫁さんになりたい……」
「あ〜…その前に卒業だな…それからだ…」
「そうだね…後、7ヶ月か…長いな〜…」
「すぐに、くるさ……」
あっ、そうだ……
淳にも言わないと……
「今日の淳も、凄くかっこいい…スーツもビシッと決まってたし…」
「……俺?当たり前だ……俺は毎日かっこいいんだよ…」
は――
まただ……
一度でいいから、淳の鼻をへし折ってやりたい……