澄んだ瞳に




「ママ、おはよう」



「おはよう、澪」




これも、いつもと変わりない朝の光景だ……




ママが言った……


「昨夜ね、パパと話をしてたんだけど……」


何を話したんだろ……


ママの歯切れの悪い言い方が気になった。



「澪の進路のことをね…」


「……進路のこと?」



「淳君が、将来は澪を妻として迎えたいって、言ってたでしょ…今のところはいつになるかはわからないわ…でもね、あなたたちが、そのつもりでいる以上、澪の進学のことも考えないと……」


と、ママが言った



この間、ママと進路のことで話をしたばかりで、私なりに考えてた…


ママが言ってるように、淳との結婚を考えると、どうしたらいいのかわからない…



私は、ママに言った



「私も正直、悩んでる……一度、淳にも話をしてみるね…」



「そうね……結婚と簡単に言っても、淳君のご両親のお考えをおありだろうし……」


と、ママが言って、私は、はっ!とした



淳は、昔から友達の両親として、パパたちとは何度も逢っていて、知っている…


私はと言えば、逢うどころか、どんな人なのかすら、知らない…



私は、パパたちに、淳とのことを認めてもらえたことが、嬉しくて、舞い上がっていたけど、まだまだ問題は山積みなことに、気付いた……







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