澄んだ瞳に
「告白された時、お父さんの、どういうところに惹かれたんですか…?」
「そうね……強いて言えば、パパの瞳かしら…」
と、お母さんは言った
「瞳ですか…?」
私は透かさず聞いた。
すると、お母さんは言った
「告白してる時に、パパはジッと私を見つめてたのね…その時の瞳がね、何とも言えなくてね……吸い込まれそうになる?っていうのかしら…」
私は、はっ!とした…
同じだ。
私も初めて淳と逢った時に思った…
吸い込まれそうになるような瞳……
そして、私も、お母さんに言った…
「私も同じです。初めて淳さんに逢った時に、吸い込まれそうになる瞳で、見つめられて……好きになってしまいました…」
顔が赤くなった…
「そうだったの…そんなところまで、一緒だなんてね…」
と、言った、お母さんは、フフフッと笑った。
「言われてみれば、パパと淳はソックリですものね…特に瞳なんか……淳が小さい頃、私に物をねだるの…その時の瞳がね…何度、淳にドキッとさせられたことか…フフフッ…」
と、言って、お母さんはまた笑った。
すると、お父さんが、言った。
「おいおい!子供にドキッとさせられて、どうするんだ…それに、その話は初耳だぞ…」
「そりゃそうでしょ…淳にドキッとさせられたなんて言ったら、あなた、淳にヤキモチをお焼きになるでしょ?」
と、お母さんが言うと、お父さんは、顔を赤くして、私たちから、目を反らしてしまった。