澄んだ瞳に



私は、顔を赤くして、恥ずかしそうにしている、お父さんを見て、思わず言ってしまった……



「フフッ…可愛い…」



すると、淳が、言った。



「お前、親父に惚れたんじゃ、ねぇだろな…」



私は、俯いてしまった…


淳に言われる前から、向かいに座ってるお父さんの瞳を見ていると、淳と同じ瞳で、見つめられていると錯覚するほどで、看取れてしまっていた……



「あら…淳がパパにヤキモチかしら?」


と、お母さんが言ったので、淳までもが、顔を赤くして、私たちから目を反らしてしまい、



「…んなんじゃ、ねぇって…」


と、言った。



お母さんは、


「似た者親子ね…」


と、言って、また笑った。




一通り、話が終わると、ドアがノックされて、シェフが入って来て、部屋の鉄板で、お肉を焼き始めた。


焼き上がると、それぞれの前に運ばれて、食べることとなった。





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