澄んだ瞳に



私は、ハンドルに顔をやったままの淳の頭を、そっと撫でながら、言った。


まるで、子供をあやすかのように……


「淳…そんなに自分を責めないで…淳だけが、悪いみたいじゃない……私だって…淳に抱れ」


言いかけた時だった。


淳はパッと頭を上げて、私を見た。その目は、今までに見たこともないような、悲しい目をしていた…



「澪の口からは、聞きたくねぇよ…そんなこと…お前から、言うなよ……前にも言っただろ?…お前はそんじゃそこらの女とは訳が違うんだって……」


淳の声は、今にも消えそうだった……そして、淳は泣いていた……涙目で私を見ていた…



「……淳…」



私は、その後の言葉は何一つ思い浮かばなかった…



そして、目にはまた涙が溢れてきた……



私は、ごめんね、ごめんねと心の中で何度も淳に謝った…




「澪……お前の気持ちは嬉しかったから…」


と、言った淳が、今度は私の頭をそっと撫でてくれたのだった…






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