澄んだ瞳に

揺さぶられる思い



―旅行当日の朝―



♪〜…………………


「……も…し…もし…」



『おいっ!いつまで寝てんだよっ!』


飛び起きた!

頭がボーッしている私は、誰から、何を怒られてるのかも、理解出来ていない


「す、すみません…先生…」


私が誰かから怒られるとすれば、先生しかいないのだ


すると、電話の向こうから聞こえたのは、またしても寝起きの私には、意味不明な言葉だった。



『いつから、俺はお前の先生なんだよっ!』



「いつからと言われても…先生は私が入学した時から、先生だったわけで…」


私の頭の中は、先生としかインプットされていなかった



『はぁ〜…いつまで訳のわかんねぇこと、言ってんだ?』



「……………。」



『澪っ!!』



「は、はいっ!!」



『俺だよ…淳…』



「…俺……?……淳…?
あ゛――――っ!!淳っ!!」


『やっと気付いたか……それにしても、朝からうっせぇなっ……』



「おはよう…淳…」



『お前、人の話、聞いてんのか……?』



「うん。淳って言ったでしょ?」



『あ――っ…もういいっ!それより、準備出来てんのか?』



「………あ――『叫ばなくてもいいから…忘れてたんじゃねぇだろな?』



「今日だったっけ?旅行……」



『ったく……お前、後でお仕置きなっ……』



「やだよ……お仕置きなんて……」



『わかったよ……1時間後に、そっちに行くから…支度しろよ?』



「はい…」



『じゃあな、また後で』


プー、プー、プー……



あ―――っ!!こうしちゃいられない……



急いで、支度しなくっちゃ……


服に着替えて、顔を洗い、急いで朝御飯を食べた…



ふ〜…8時、15分前…





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