澄んだ瞳に



「澪、こっち見ろよ…」


と、淳が言った。


今の私は淳を直視出来ない…


「こっち、見ろって…」



「……………」



それでも私は見なかった。


「……寝たか…?」



そうだ、淳もそう言ったことだし、寝たふりをすればいい……そして、目を閉じた……



すると、淳が言った。



「寝たふりするとは、いい度胸してんな…お前…」


冷たく突き刺さるような声だった…



私は、その声にドキッとして、淳を見てしまった…



「ハハハッ…俺が寝たか?って言ったら、お前、すぐ目閉じただろ?サイドミラーで見えてんだぜ…」


はぁ……

何で、いつもいつもこうなるんだろ……



私をからかった淳は、箱からタバコを一本取り出し、口に加えた。窓が開いていたので、火が消えないように、ライターを手で被った。


私は、その様子を見て、思った…

手が使えてるじゃん…

今日こそ言ってやる〜…



「淳…手が使えるじゃん…」

よしっ!

言ってやったぁ〜



「誰が、手が使えないって言った?……塞がってるって言っただけだぜ……」


と、言って、ハハハッと笑った淳だった



立ち直れないくらいに凹みます………




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