澄んだ瞳に
プールに戻ると、あの二人組はいなかった。
私は、ホッとした……すると、淳が言った。
「俺も焼いた…お前に釘付けになってる連中に…」
肩を抱き寄せられたままだったが、顔の向きを変えて、淳を見た…
「……えっ?」
「…お前、可愛いからな…そういう目で見られてんだよ…いつだって…」
私が……?
淳だけじゃないの…?
私は、いつも淳のことしか見てなかった。だから、今日みたいに焼いたことなどなかった…
淳は、以前から、焼いていたんだとわかり、私は嬉しかった。
「さっ、中に入るぞ…Tシャツ脱げよ!」
と、言った淳は、首に掛かったバスタオルを取り、下に置いた。
そして、私もTシャツを脱いだ。
淳は、先にプールに入ると、「おいで…澪」と言って、私を迎えるように、両腕を広げた…
私は少し恥ずかしかったが、淳に抱き締めてもらいたかったので、プールの縁に腰を下ろすと、淳の広げた腕の中に入った。
淳は、ギュッと抱き締めてくれた。私は、それに応えるように、淳の首に手を回した。
淳は、私の両足を、自分の腰の辺りに絡ませると、プールの中ほどまで、進んで行った。
「淳、恥ずかしい…」
「誰も、見てねぇって…」
辺りを見回すと、プールの中にいたのは、私たちの二人だけだった。
「お兄ちゃんたちは?」
「パラソルの下…」
私は首を伸ばして見ると、二人で、肩を寄せ合って座っていた。
ついでに、ぐるりと辺りを見回すと、他に人影もなく、私たちの4人しかいなかった。
「…な?俺たちだけ…」
そう言った後、淳は私の額に、自分の額をピッタリとくっ付けてきた。
淳は腰を落とし、そのまま肩まで水の中に浸かった。