澄んだ瞳に


午前中、淳たちはサーフィンを楽しみ、みんなで昼食を済ませ、お兄ちゃんたちはプールへ、私たちは海へ
それぞれ別々に過ごした。

砂浜で、淳は背中を太陽に向けて寝転がった。そして背中に日焼け止めクリームを塗って欲しいと言った。

淳の背中は、午前中の日射しで、既に焼けて少し赤くなっていた。

私は、赤くなった背中に、少し爪を立てた…

「いてぇよ……」と、淳は言った。

私は、クリームを手のひらに取り、淳の背中に塗った
そして、私は淳の背中に、『すき』と、指で書いた。
すると、淳が、腕に埋めていた顔を、私の方に向け、「俺も…」と、言った。


『どれくらい?』


「……一言じゃ、言い表せねぇくらい…でも、強いて言うなら、世界で一番かな……お前は?」


「……宇宙で一番、淳が好き…」


淳は、フフッと笑い、「負けたな…」と、言った。


…スー…スー…スー…


あれ? 寝ちゃった?


淳の寝顔を見ていると、なぜか母親になった気分になった。
まるで、愛し子の寝顔を見ているようだった。

フフッ 可愛い…淳


しばらく、寝顔ばかり見ていたが、なんだか飽きてきた。夜中もいつから目を覚ましていたのか、淳はほとんど寝ていなかったんじゃないかと思うと、起こすのも可哀想だと思った。


そうだ!!

淳の体にそっと砂を盛った
私は、淳が目を覚まさないように、注意深く様子を見ながら、次から次へと、砂を盛っていく……


完成!! 首から下が完全に砂の中に埋もれた。


やったぁ〜

私は、日頃の恨みとまではいかないが、返したつもりで、ウキウキしていた。



すると、淳が目を覚ましてしまった……


怒るかな? 淳……




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