澄んだ瞳に


目を覚ました、淳が言った
「……体が重い…」


私はクスクス笑った。


すると、淳は、「お前がやったな!?」と、言った。


「だって、気持ち良さそうに寝てるんだもん…イタズラしたくなってやった。」

「はぁ!?イタズラって言った?ねぇ、言ったよね!?」
そう言った淳の目は、どこか怪しい目をしていた。


なんか、ヤバイ状況?


そう思っていると、淳は出ていた腕を曲げると、一気に砂を押し上げ、体を砂の中から出した…

そして、ジロリと私を睨み、ニヤッと笑った…スッと立ち上がると、私の右腕を淳の首に回し、両膝の下に右手を入れると、一気に抱き抱えられた…そして、そのまま海へと向かって歩き出した……

「…淳、下ろしてよっ」

私は、膝から下をバタつかせた

「無理!!」と、言って、淳は一向に止まろうとはしない。

「やだっ…お願いだから…」

それでも、淳はどんどん海に入り、深海へと向かう。

私は冗談抜きで、怖くなってきた…トラウマが襲ってくる……淳の首にしがみついて、ギュッと目を瞑った…「淳、怖い!!」


「大丈夫…お前が何度波に呑まれても、その度に、俺が助けてやっから…」


「……淳……?」


「俺、海が好きだから、お前にも、好きになってもらいてぇ…そのためには、お前に克服してもらわねぇとな…」と、言った淳は、ニコッと微笑む。


「淳、知ってたの…?」


「あ〜…悠哉が言ってたからな…昨日、お前が海で泳ぐのか?って言った時に、思い出したんだ……」


そして、淳の胸の高さ辺りまできたところで、足を止めた…



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