澄んだ瞳に


ん〜〜〜 
大きく伸びをした…

痛っ!!
頭痛〜〜〜い……

両手の指で、こめかみを押さえ、軽く解した。

風邪でも、引いたかな?


ところで、淳が居ない…


私は、ベッドから降りると、ベッドルームを出て、隣の部屋に行った。すると、淳が、ソファーに座り、コーヒーを飲んでいた。

「おはよう…淳」

「気が付いたか?」と、淳が言ったが、何か言い方がおかしい……

「………ん?」

「お前さ、昨夜、酔っ払ったみてぇだな?俺が風呂から上がって来たら、ソファーで寝てた」

「……酔っ払った?」

「あ〜…スパークリングワイン飲んでな…」

……ん?
えっ!?あれって、お酒だったんだ……

「喉が渇いてたし、口当たりが良かったから、一気に飲んだの…」

「飲んだもんは仕方ねぇけど、気付けろ?」

「……はい」

「っていうか…お前、英語読めねぇの?」

「えっ?」

「ラベルに書いてあったろ…sparkring wineって?」

「気が付かなかった…」

「まぁいい…それより、日の出も見れなかったな?」
「あっ!起こしてくれたら良かったのに……」

「起こしても、起きなかった!!」

淳、怒ってる
ここは、素直に謝っとこ

「ごめんなさい…」

「許さねぇ!!」と言った淳は、私を睨んだ

まるで、狼に狙われた、可哀想な赤ずきんだ……



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