澄んだ瞳に

強引なお誘い 〜淳side〜





秘書たちに見送られ、車に乗り込む。




会食が行われる、ホテルへと向かった。




タバコに火を着けた。



ブルブル……

ブルブル……



上着の内ポケットに入れてあった、携帯が震えた。



仕事中は、マナーモードに設定してある。



会社に電話をして、秘書から外出中と告げられて、携帯に掛けてきたんだろうと思った。



俺は、内ポケットから、携帯を取り出した。



着信中の携帯のディスプレイには、11桁の電話番号が写し出されていた。



未登録の電話番号だ。



間違い電話か、下らん電話だろと思った。


そうしてる内に、留守番のアナウンスが、流れたのだろう、携帯のバイブの振動は止まった。



そして、内ポケットに仕舞おうとした。


だが、何故か無性に気になり、俺は、応答した。




「もしもし……?」






< 40 / 277 >

この作品をシェア

pagetop