澄んだ瞳に



ヤバイな、と思った。



俺としたことが、大失態だった。




澪も、黙り込んでしまったじゃねぇか……



突然、自分の名前を呼ばれちまったんだもんな……



驚かねぇ方が、おかしいぜ



俺は、会話を再開させようと、聞いてるのか?と、声を掛けた……



あいつは、慌てて、はい。と返事をした。



返事をしたものの、また困っちまってるぜ……



今度は、何を喋ったらいいのか?ってな……



そして、あいつの思い付いた答えが、ありがとうございました。だった……



礼を言ってる澪に、酷だとは思ったが、聞いちまった……


ほんとに、感謝してんのか?ってな……



澪は、もちろんです。と答えたな。



俺は、そこで!

人の弱みに付け込んで。というやつをやってみた……



今度、俺に付き合え!



何て、返事する? 澪……



あいつは、はい。と、返事した。




は――……

良かった!!




断れていたら、俺、立ち直れねぇよ……



半ば強引だったが、うまくいった。



澪の携帯番号も教えてもらったしな……




後は……



俺の気持ちを、澪に伝えること……




< 43 / 277 >

この作品をシェア

pagetop