澄んだ瞳に




「澪、着いたよ……」




車を降りた。



ロッジの入り口には



YAZAKI  と書いた、プレートが掛かっていた。




矢崎さんは、鍵を開け、ドアを開けた。




「さあ、入って……。」




私は、ゆっくりと中に入った。




木の香りが漂う、心地よい空間




部屋の真ん中には、ソファーセットが置かれてあり、壁には、暖炉が据えてあった。




「座って、待ってて…」


と、言って、矢崎さんは、奥の扉を開けて、入って行った。






しばらくすると、矢崎さんは、飲み物を持って戻ってきた。




そして、アイスミルクティの入ったグラスを、私に手渡して、向かいのソファーに座った。




矢崎さんは、ゆっくりとブラックコーヒーを飲み、タバコに火を付け、ボーッと一点を見つめ、タバコを吹かしていた。





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